店舗の前月比などデータを出して、スタッフ全体で共有しています。ある日、数字がまったく合わないので、Excelを確認したら、数式がめちゃくちゃになってました。担当者からは「1より大きくないと注意されるので、大きくなるように割るのを逆にしました」と悪気なく言われてしまって、言葉を失いました。ツラいです。やったことの重大さとエクセルで出された数字を、どうしたら理解してもらえるでしょうか。

お疲れ様です。情報共有による行き違いのないコミュニケーション、数字に基づいた体制を構築しようとしているなかで、根本的な意識が共有できておらず、意味をなさなかったのはショックですよね。今までしてきた会話が、実は伝わってなかった可能性もありますね。深く同情いたします。今回のケースは、悪気がないだけに、対処が難しいですね。

さて、わかっている人には大して難しくないように思える比率、割合ですが、この考え方については、小学校でつまづいてしまう方が多いようです。
なんとなく〇がついたり×がついたり、よくわからないまま大人になって、理解し直すきっかけもなく、仕事で数字を扱うようになっても曖昧なまま、業務をなんとなくこなしているケースは少なからずあります。

ご質問の「どうしたら理解してもらえる」について、今回はChatGPTにも相談してみました。その意見を活かして回答させていただきますね。

まずはコミュニケーションをとる

今回は、すでに本人から「みんなのためにやってしまった」という事情を聞き取られた、ということなので、コミュニケーションの最初のステップはとれていることと思います。ここでは、それを進めるときのポイントを述べたいと思います。

まず重要なのは、問題を起こした当人が「私は責められている」と感じることのない雰囲気づくり、話運びを心掛けること。そのうえで「どのように考えて、変更を行ったのか?」を聞きとる段取りをつけましょう。本人に「問題だった、マズかった」と自覚してもらうことが最終的な目的ですので、心を閉じさせては失敗してしまいますよね。

「責められている」と感じてしまう状況を作らないためには、高い技術が必要です。聞き取りの目的が「本人にとっての理由や原因の確認」であることは常に念頭に置いてください。また、今回のような場合は「やったこと」を責めない、「計算の意味をわかっていない」ことを責めないという複数の条件があるので、配慮を重ねましょう。

もし、悪意をもってデータを改ざんしたのであれば問題外(より重大な問題)ですが、あくまで本人は善意ですので、はらわたが煮えくり返っていたとしても、まずはそれを鎮めて、理解と納得を示してあげることで距離を縮めましょう。

また、ここからが核心になりますが、数字が苦手な方は、数字について話題が出るだけで、「詰められている」「怒られている」と感じてしまいます。そこまで気を使わないといけないのか、と思われるかもしれませんが、これを乗り越えれば半分はクリアです。

割る数と割られる数を逆にしてしまった、ということなので、分数の単元前後から数学の知識や計算力が怪しいことは推測できますね。必ずしも「数学が苦手なの?」と直接問う必要はありません。「数学、あまり得意ではないよね」くらいの同意を得られればよいでしょう。

データの重要性を伝える

データを何のためにとっているのか、割合の式を逆にしたら何が起きるのか、そして指標として取っている数値が無駄になってしまうことを理解してもらうために、どのような知識がどれくらい不足しているのかを探りつつ、その指標が何を意味しているかを伝えましょう

当人にとって、改ざんしてしまった数字自体が普段はあまり馴染みがなかったり、割とややこしいデータである場合は、簡単な例やケースを挙げて説明する方法も有効です。

要点は、数値は「事実」の集積であると理解させること。今回の場合、数値が小さかったという事実は、業績の下降を示す証拠であり、そこに改善すべき課題があることのアラートであることを理解してもらう必要があります。

このときも最終的な目標である「数字をよくすること」の面を強調しすぎてしまうと、それが悪い方向に受け入れられた場合、二度目の数値の改ざんに走ってしまう可能性があります。一旦、最終的な目的は脇に置いておきましょう。

数値の良し悪しだけに注目する文化の職場(そのつもりはなくても)では、今回のように誰かが「雰囲気をよくしたい」というだけで、悪意なく改ざんをすることがあるわけです。当人の本来の目的は、会社のため皆のためであるにもかかわらず、です。

ですが、前年比をはじめ、指標とその意味を理解して使えるようになることで、改ざんには害悪しかないことも理解できるはずです。そうなったときはじめて、数値に基づいて判断し、成績が落ちれば問題の検討や洗い出し、リアクションまで実行できるようになるでしょう。

全体にフィードバックする

最後に、事を起こしてしまった当人の他にも、数字が苦手なスタッフもいるはずです。ここでも当人に責を負わせる形を避けるよう努める必要はありますが、スタッフ全員の理解を深めるための絶好の機会であることも確かです。

共有している指標について理解を全体で深め、トレーニングできる環境を提供することが理想です。そうすれば少しずつでも、データに基づく会話、打ち合わせ、施策づくりが実現します。もちろん、1回で終わらせるのでなく、継続的な取り組みが大切になります。

最終的に、大切なのは部下との信頼関係を築きながら、彼らがデータの正確性と重要性を理解し、その重みを感じることができるようにすることです。

「なんでそんなこともできないの」と言いたくなることもあるでしょう。

「会社は学校ではない」と思うこともあるでしょう。

しかし、現実を受け入れ、地道に教育をしていくしか手段はありません。

ヒアリング、教育のための時間が取れない、スタッフ全体にいっせいに取り組みたい、、カリキュラムを策定できない、というようなお困りごとがございましたら、大人塾のビジネス基礎コースもおすすめです。

割合の基礎からビジネスで必要な数字の扱い方を学ぶことができます。

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